「自走するチーム」を育てる指導法
自分たちで考えて動けるチームをつくるためには、お互いが何を考えているのかを理解し合うこと、すなわち「カオス期」を乗り越えることが必要です。
(中略)
振り返りをやるときに、「反省会をやろう」と言う人がいます。まず大事なのは、振り返りを「反省会」にしないことです。そのネーミングにするだけで、うまくいかなくなる確率が高まってしまいます。
というのも、反省会というと、人は自然に「できたこと」より「できなかったこと」に目が行きがちになり、また「強み」より「弱み」にフォーカスしがちになります。
(中略)
では、反省会にならないためにはどうしたらよいでしょうか。
振り返りをするときの作法として、次の4つの項目を立てます。
何が起こったか (客観的な事実)
どう思ったか (主観的な解釈・感情)
得られた学びは何か(抽象化・概念化)
これからどうするか(適用・行動案)
(中略)
おすすめは、振り返りのとき、いつもホワイトボードにこの4項目を書いておくことです。
菊原 志郎(きくはら しろう)/現役引退後はヴェルディのコーチを経て、U-15、U-16、U-17日本代表、JFAアカデミー福島、横浜F・マリノスジュニアユースでコーチを務め、2011年U-17ワールドカップメキシコ大会では日本代表を18年ぶりのベスト8に導く