揺れる時間が自分をつくる 〜両立とは2本の線の“あいだ”で試されること〜

カテゴリ :
マツゾノ日記
タグ :
投稿者 :
松薗 智也

定期テストと試合が重なるこの時期。
「勉強も、サッカーも」
選手たちはまさにその“あいだ”で揺れながら過ごしています。

両立という言葉には、葛藤がつきものです。
サッカーと勉強。個とチーム。本気と遊び。
まるで2本の線の上に立って、どちらに重心をかけるか悩み続けるような感覚。

実際にやってみると、うまくいかないことも多いでしょう。
両方に本気でいようとすればするほど、矛盾と向き合うことになるからです。
どちらかに偏れば、もう一方に響く。
どちらかが気になって、もう片方に集中できない。
そのたびに、どちらを優先すべきかと悩んでしまう。

ただ、逃げ道をつくれば、どちらも中途半端になります。
「今日はテスト前だから」「明日は試合だから」
そうやって片方を理由に、もう片方から目を背けてしまえば、
どちらも自分の望む姿からは遠のいていきます。
片方を理由に、もう片方から逃げないこと。
サッカーを理由に勉強を疎かにする選手が伸びないのと同様に、勉強を理由にサッカーを疎かにする人も伸びません。

両立とは、時間の分配ではなく取り組む姿勢づくりです。
限られた時間の中で、どう集中するか。
短い時間でも、どれだけ意味のある努力ができるか。
言い換えるなら「能動的な時間を増やす習慣づくり」。
その積み重ねが、自分の力になります。

迷った時間が、自分の線を太くしていく。
線のあいだで揺れながら、自分の形ができていく。
両立とは、2本の線の“あいだ”で自分を試すこと。
線の太さは、どれだけ迷って、向き合ったかの証です。

線のあいだを行き来して、迷って、立ち止まって、また進んで。
その時間の分だけ、自分の選択に意味が生まれる。
「どっちもやりたい」と思った気持ちに向き合い続けることが、
いつか自分の武器になるはずです。

スポンサードリンク