人生は学び方で9割決まる
◉プロサッカー選手
最近は海外リーグに挑戦をする日本のプロサッカー選手が増えています。
しかし、日本で活躍していたときと同じように海外でも活躍できる選手もいれば、そうではない選手もいます。
もちろん様々な要因が考えられますが、海外で活躍するための条件の一つは、「語学をスピーディーにマスターすること」にあります。なぜならサッカーでは技術力に加え、コミュニケーション力がないと活躍できないからです。
サッカーの試合では、選手同士がリアルタイムに連携し、その時々の変化に応じてプレーをしなければいけません。それには試合中に意思の疎通ができるのはもちろん、日頃の練習やロッカールームでチームメイトと会話を交わし、相互理解にもとづく信頼関係を築くことが不可欠です。
また、コンスタントに出場の機会を得るには、自分のコンディションを監督やコーチに正確には伝えることも必要です。
ところが外国語を話せず、周囲とコミュニケーションが取れないと、他の選手からなかなか信頼されません。監督やコーチも、本人の体調やケガの回復具合を正しく把握できず、試合に出場させていいのか判断がつかない。
これが、日本人選手が活躍できない大きな理由となっています。
通訳がいるだろうと思うかもしれませんが、日本人選手が海外へ行く場合、よほどの大物でなければ専属の通訳がつくことはほとんどありません。チームの通訳はいるものの、基本的には「英語と現地語の通訳」であり、このいずれかを理解しなければ、監督やコーチの指示さえわからないままです。
その結果、出場機会が減ってしまったり、出場できてもベストパフォーマンスを発揮できなかったりする。サッカーの才能や実力に差がなくても、語学の学び方を知っているかどうかで差がついてしまうのです。
三木 雄信(みき たけのぶ)/トライオン(株)代表取締役社長。英会話は大の苦手だったが、ソフトバンク入社後に猛勉強。仕事に必要な英語だけを集中的に学習する独自のやり方で、「通訳なしで交渉ができるレベル」の英語をわずか1年でマスター