立ち上がりは完全にクロアチアのペースだった。
開催国のプレッシャーなのか、固さの目立つブラジル。前線の選手にボールが収まらない。
対してクロアチアはモドリッチを中心とした組織的なディフェンスでブラジルの攻撃の芽を摘む。
それどころか、効果的なカウンターでブラジルをヒヤリとさせる場面が続く。
そして、ブラジル国民が最も願っていなかったことが起きてしまう。クロアチア、まさかの先制。
クロアチア・オリッチの左サイドの突破がとにかく強烈!! 放たれるクロスも完璧。
結果的にマルセロのオウンゴールになったものの、完全に崩されたブラジル。
開催国としては嫌なムードだな・・・
そんな空気を断ち切ったのが、ブラジル伝統の背番号10を背負う男・ネイマール。
左足一閃。相手DFの股を狙っていたというのだからお見事。
後半、両者譲らぬ激しい戦い。
「引き分けも有り得るな」そんな雰囲気の漂う、拮抗した両チーム。
この均衡を破ったのは一つの判定だった。
フレッジのシミュレーションにも見えたが、西村主審は毅然とした態度でブラジルにPKの判定。
ネイマール、追加点。
3点目のオスカルは圧巻という他ない。イメージを超えるとはまさにこの事。凄すぎる。
主審の西村さんのジャッジは今後議論を呼ぶことになりそうだ。
ただ、機械でなく人がジャッジするから面白いんだと思う。判定が間違っていたとも言えない。
クロアチア、負けはしたがとても良いサッカーをしている。
これでマンジュキッチが戻ってきたら、残り2試合で復活する可能性も充分にあるのでは。
そりゃそうだよな。W杯に出るほどのチーム、基本的にどこも強いに決まってるよな。
ブラジルですら必ず勝てる訳ではないという事を、いきなり突きつけられた。
サッカーの魅力が詰まった開幕戦だった。
これだからサッカーは面白い。
Kido Daisuke